台所の排水口のつまりは自分で解決できる!プロが教えます
台所の排水口つまりの解決方法とは・・・
台所はきちんと流れてますか?
食器を洗っているとだんだん水が溜まってきていませんか?そんな状態で我慢して使っていると、全く流れなくなってしまいますよ。
流れなくなったらではなく、少しでも流れが悪くなったらすぐに直す事を考えて下さい。
台所の排水口の構造
まずは、台所に使用されている排水口の構造を理解するところから始めましょう。
排水口の蓋の役割を果たす「菊割れゴム蓋、又は排水栓蓋」、大きなゴミや食材の切れ端をせき止める「ゴミ受け皿又はカゴ(バスケットと呼ぶ場合もある)」の順に取り付けられています。
この2つのさらに下にあるのが、お椀の形をしたプラスチック製の「ワントラップ」です。
本来排水管の中には悪臭が流れていますが、このワントラップには台所に悪臭が立ち上るのを防ぐ役割があります。
突き出た排水管のまわりは水がドーナツ状に溜まっており、この水とワントラップで悪臭に加え、害虫の侵入も防いでいるのです。
ほとんどの台所の排水口にはこのようなワントラップの仕組みが備わっており、直下の排水管を通って最終的に下水管へと流れていきます。
蛇腹ホース内で詰まりが発生している場合
蛇腹ホース内でつまりが発生している場合、ホースより上の部位に水が溜まるためシンクに水が溜まります。
ホースは下の下水管よりも細く、収納下で下水管に差し込む形状がほとんどです。
下水管と蛇腹ホースの間には隙間があるため、もしも下水管内でつまりが発生しているならその隙間から水が溢れて床が水浸しになる場合があります。
ただ台所の構造によっては排水管と蛇腹ホースとの接合部分を、防臭ゴムや防臭キャップまたはテープを用いるケースも少なくありません。
この場合は、どちらが原因であってもシンクに水が溜まります。
シンクと蛇腹ホースの水を抜きます
最初に、シンクと蛇腹ホース内に溜まっている水を抜く作業から始めます。
もし少しずつでも水が減っていく状況であれば、完全に抜け切るまで待ちましょう。
水が減らないのであれば、菊割れ蓋やゴミ受け皿を取り除いてバケツや紙コップを使って掬い出します。
また、ドーナツ状の排水溝の水は雑巾で吸いとったり、蛇腹ホースの中の水は灯油の吸い上げポンプを使用するとよいでしょう。
蛇腹ホースを排水管から抜きます
水が抜けきったらシンク下にある防臭キャップや排水プレートを外して、蛇腹ホースを持ち上げつつ排水管から抜きます。
ホースから汚水が落ちる可能性が高いため、あらかじめ新聞紙や雑巾、ビニールを床に敷いておきましょう。
この状態で水が流れる→詰まり箇所は排水管
抜いた蛇腹ホースの先端をバケツ等に差し込んだ状態で押さえ、シンクの排水口より水を徐々に流し込んで様子をみてみましょう。
この状態でスムーズに水が流れない場合は蛇腹ホースが原因であり、スムーズに流れる場合は下水管が原因であると特定できます。
下水管が原因の場合は簡単に直すのは難しいので、専門の水道業者に連絡すると良いでしょう。
蛇腹ホースを反時計回りに回して外します
水を流して蛇腹ホースが原因であることが判明したら、反時計回りに回して蛇腹ホースを外し内部のつまりの原因を取り除きましょう。
割り箸や棒で汚れを取り除きます
蛇腹ホースを外したら内部の状態を調べて、泥のような汚れを割り箸や棒などを用いて取り除きます。
ただしこの時に先の尖った箸や棒などで蛇腹ホースに穴を開けない様に注意して下さい。
蛇腹ホースを元通りに付け直します
作業が全て終わったら、元通りに付け直します。
蛇腹ホースのナットは手締めでしっかりと締めて下さい。
取付た後は必ず水を流して水漏れの確認をしましょう。
排水パイプの場合
排水パイプ自体は排水管に垂直に伸びた状態で接続されており、隙間はなく頑強に固定されています。
そのため蛇腹ホースと同様に、排水パイプ内でつまりが発生した時も床が水浸しにはならずシンクに水が溜まった状態になるのが特徴です。
方法①市販のパイプクリーナーを使う
排水パイプが用いられている場合は圧力が逃げない構造になっているため、市販のパイプクリーナーを使うことが可能です。
手順は台所のシンクの蓋を外し、ゴミ受け皿やワントラップも取り外します。
次に排水口の穴が露出したら、パイプクリーナーを300〜500mlほど注ぎ込んでください。
アルカリ性の液体がパイプの汚れの分解だけでなく漂白や除菌も行うため、悪臭やぬめりも取り除くことができます。
30~60分ほど放置して、水で排水パイプ内を流せば作業は完了です。
ただし、パイプクリーナーは汚れ落とし製品で詰まりを除去するためのものではないのでお間違えなく。
方法②ラバーカップを使う
圧力をかけてつまりを解消するラバーカップは、実はトイレ以外に排水口にも有効です。
使い方は簡単で、水を溜めた状態にしてから半球形のカップ部分を排水口にぴったり当てます。
ゆっくりと押し付けてへこんだ状態にしたのち、力を入れて一気に引き上げてください。
この動作を何度も行うことで、水が引き上げられる圧力によってつまっているものが吸い上げられたりずれたりして、中のつまりが解消されます。
ラバーカップの利用方法を動画で解説
方法③タオルを使う
ラバーカップが手元にない状態で、シンクの水漏れが台所の床にまで被害に及ぶ恐れがあるなど緊急を要する際に使える身近なアイテムがタオルです。
ラバーカップのように一気に引き抜いて圧力をかけることによりパイプのつまりを解消する手段であります。
排水口に触れさせるため、不要になったタオルを用意すると良いでしょう。
タオルの他にはお湯が必要ですが、給湯器から供給される温度で構いません。熱湯は使用しないで下さい。
排水口をタオルで栓をします
ワントラップを外して排水口を露出させ、タオルを詰め込み栓をします。
この時、タオルの端をシンクから出しておきましょう。
シンクにお湯をためます
シンクの中に、6~7割の深さまで熱いお湯を溜めてください。
排水口にお湯が流れる場合は、タオルでしっかりと栓をします。
お湯が溜まったら一気にタオルを引き抜きます
お湯がある程度溜まったら、タオルを引き抜きましょう。
溜めたお湯が排水口に一気に流れ込みます。
方法④ワイヤーブラシを使う
パイプクリーナーやラバーカップなどを用いても解消できない場合、かなり頑固な汚れがつまっている可能性が高いです。
そんな時はワイヤーブラシを使って、つまっている箇所を直接的に排除しましょう。
ワイヤー先端部は金属が螺旋状になっており、この部分で汚れをかき出します。
さらに汚れをかき出した排水パイプ内を、反対側の先端部のブラシ部で磨き上げるのが主な作業手順です。
螺旋状の先端を排水口の奥に挿入し、クランクハンドルを回転させながらかき出すのが正しい使い方となります。
ただし、無理に挿入させると抜けなくなる場合がありますのでご注意下さい。
下水管の場合
シンクに水が溜まっているのではなく、台所の床が水浸しになっている場合は下水管でつまりが発生している可能性が高いです。
考えられる要因としては、下水管の内壁で油の汚れ(油脂)が蓄積されていたり、微細汚れや食材カス・ゴミ等などの蓄積が挙げられます。
排水パイプと同じ方法を試してみる
下水管がつまっている可能性が高い場合、解消法は排水パイプと同じ方法を試してみると良いでしょう。
市販のパイプクリーナーやラバーカップ、タオルによる引き上げなど一通りチャレンジしてみてください。
最も有効な方法は、頑固な汚れに直接作用するワイヤーブラシです。
螺旋状になっている先端部を、押し込めなくなるまで奥に入れた状態で固定ネジを締めます。
この時点でハンドルを回すと中でワイヤーが回転し、汚れを剥がしていくという仕組みです。
最後に
ワイヤーブラシ等の詰まり直し用具は、最近ではホームセンターやネットショッピングで簡単に手に入るようになりました。
その反面、ワイヤーが抜けなくなったという水道業者への依頼も多くなった様です。
費用を安く直すつもりがワイヤー代、水道業者の詰まり直し代にワイヤー取外し工事代と結局必要以上に費用がかかってしまいます。
ご自分で作業される場合とにかく無理をせずに行い、無理な場合は早めに専門の水道業者にご連絡ください。
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